2週間前にこんなことを書きました。
「文法を学ぶために留学するのではない」
「留学する価値は聴力、会話力の養成にある」
では具体的に、
どうやって聴力、会話力を伸ばすのか?
一つは、
「授業科目に関係なく、
聞くこと、話すことに専念する」
文法の授業であろうと、作文の授業であろうと、
授業中は聞き、聞き返し、
話し、話し返すことを第一とする。
ところが、授業は午前中だけです。
午前中の授業が終わって、
お昼ごはんを食べて、
はてさて、それからどうしたものか?
そこでぜひ活用して欲しいのが、
「互相学習」です。
互相学習とは、
中国語を学ぶ日本人と、
日本語を学ぶ中国人が、
互いの言語で会話練習をすることです。
例えば、
最初の1時間は日本語だけで会話して、
次の1時間は中国語だけで会話する。
そんなイメージです。
ネイティブを独り占めして、
聴力練習、会話練習。
日本ではなかなか得られない環境です。
ですので、中国に留学している間、
この互相学習は毎日やるべきです。
「週に何回」ではありません。
「毎日」です。
で、毎日やろうと思うと、
互相学習の相手、1人では足りませんよね。
相手にだって都合がありますし、
毎日同じ相手だとネタも尽きてきますし。笑
やっぱり10人は確保したほうが良い。
そこで必要になってくる条件が、
「日本語学科の有無」です。
日本語学科がないと、
第二外国語や独学で日本語を勉強している学生を探すなど、
互相相手確保で苦労しますからね。
では、日本語学科はどんな大学にあるのか?
日本人の感覚で言えば外国語大学ですよね。
ところが、
中国の大学の約半分には日本語学科があります。
中国の大学は医科大など極少数を除き、
そのほとんどが総合大学です。
多くの総合大学に外国語学部があり、
その約半数に日本語学科があるんです。
では、日本語学科がある大学を選ぶのは楽勝?
かというと、そうでもないんです。
注意してほしいポイントが2つあります。
●日本語学科が同じキャンパスにあるか?
これ、重要ポイントです。
中国の大学はここ数年の学生増で、
郊外に新キャンパスを作るところが増えています。
市内の旧キャンパスと郊外の新キャンパス。
2つのキャンパスを持つ大学が多いんです。
そして、
留学生は便利な旧キャンパス、
中国人学生は新キャンパス。
そんなふうに分離しちゃってる大学が少なくない。
こういう大学に留学してしまうと、
大学に日本語学科はあるんだけど、
キャンパスが離れているので交流しにくい。
そういう困った事態になります。
●日本人が多すぎないか?
日本語学科にはどれくらいの学生がいるか?
だいたいどこの大学でも、1学年1~2クラスです。
1クラスは30人前後。
1学年で30~60人ですね。
それが4学年だから120~240人。
これだけ聞くと、
互相学習相手って楽勝だと思うでしょ。
そうはいかないんですよね~
まず、4年生はインターンシップに行ってます。
大学にいないことが多い。
3年生はというと、大学にはいます。
ですが、3年生にもなると一通り話せます。
日本語検定1級合格者もいるくらいです。
相手のレベルが高すぎるので、
気がついたらずっと日本語での会話になっていた。
そういうことがよくあります。
じゃぁ1年生はどうかというと、
これはまた勉強し始めたばっかり過ぎて、
会話がまったく成り立たなかったりする。
互相相手としてベストなのは、2年生なんです。
4学年トータルでは120~240人いますが、
ベストの2年生は30~60人しかいない。
なおかつ、
みんながみんな互相に積極的なわけではない。
そんなところにですよ、
日本人留学生が何十人もいたらどうなります?
互相相手10人確保なんて無理ですよね。
日本語学科があるだけではダメ。
同じキャンパス内にあるだけでも不十分。
日本人留学生の数もチェックが必要です。
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【今週のまとめ】
1) 互相学習は毎日して当然
2) 日本語学科があると互相相手を確保しやすい
3) 同じキャンパスに日本語学科があるか?
4) 日本人が多すぎないか?
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